実践読了時間: 約15分 · 2026年3月更新

Dify・MANA Studioで
業務用AIエージェントを作る方法【2026年版】

「AIエージェントを作りたいけど何から始めればいい?」という方向けに、代表的な2ツール・DifyとMANA Studioの特徴と具体的な構築手順をわかりやすく解説します。どちらもプログラミング経験が浅くても使えるツールです。

📋 目次

  1. 1.DifyとMANA Studioの違いを理解する
  2. 2.Dify入門:アカウント作成とセットアップ
  3. 3.Difyで社内FAQチャットボットを作る(ステップ別)
  4. 4.Dify活用の実践Tips
  5. 5.MANA Studio:自然言語でエージェントを作る
  6. 6.MANA Studioの実践例:営業支援エージェント
  7. 7.どちらを選ぶべきか
  8. 8.よくある質問(FAQ)

1. DifyとMANA Studioの違いを理解する

どちらも「エンジニアでなくても業務用AIエージェントを構築できる」ことを目指したツールですが、アプローチと強みが異なります。まず違いを把握してから、自社に合うほうを選びましょう。

項目🟢 Dify🇯🇵 MANA Studio
提供形態OSSクラウド+セルフホスト国産クラウドSaaS
構築方法ビジュアルフロービルダー自然言語(日本語)で指示
技術要件IT知識あると◎・なくても可不要(ノーコード)
日本語対応UI英語/コミュニティ有完全日本語UI・サポート
価格無料〜¥4,160/月(クラウド)要問い合わせ
データ管理セルフホストでオンプレ可国内データセンター
得意な用途RAG・ワークフロー自動化業務エージェント・会話型AI

2. Dify入門:アカウント作成とセットアップ

Difyは公式サイト(dify.ai)からクラウド版に無料登録できます。月200メッセージまで無料で利用可能です。以下の手順でセットアップを進めましょう。

STEP 1

アカウント登録

dify.aiにアクセスし、GitHubアカウントまたはメールアドレスで無料登録します。メール認証後すぐに使い始められます。

💡 企業利用の場合は後述のセルフホスト版も検討してください(データが自社サーバーに保存されます)。

STEP 2

LLMプロバイダーの設定

「設定」→「モデルプロバイダー」でOpenAI API KeyまたはAnthropic API Keyを入力します。Difyはモデルの中継役なので、利用したいAIのAPIキーが別途必要です。

💡 OpenAI APIキーは platform.openai.com、AnthropicキーはAnthropicのコンソールから取得できます。従量課金なので最初は上限設定を推奨。

STEP 3

ナレッジベース(社内文書)の登録

「ナレッジ」→「ナレッジを作成」でPDF・Word・テキストファイルをアップロードします。自動でベクター化されRAG検索が使えるようになります。

💡 まずは社内FAQ・マニュアル・製品資料など50〜100ページ程度のドキュメントから始めると効果が出やすいです。

STEP 4

アプリケーションの作成

「アプリを作成」→アプリ種別を選択します。チャットボットなら「チャットbot」、定型処理なら「テキスト生成」、複雑なワークフローなら「エージェント」を選択。

💡 初めてなら「チャットbot」がシンプルで始めやすいです。ナレッジベースを連携すれば社内FAQ botが5分で完成します。

3. Difyで社内FAQチャットボットを作る(ステップ別)

最も手軽な活用例として、社内規定・製品マニュアルを読み込んだFAQチャットボットの構築手順を解説します。作業時間の目安は約30分です。

📌 完成イメージ

社員が「有給の申請方法は?」と質問すると、社内規定PDFを参照して「就業規則第15条によると、有給申請は申請フォームから3日前までに…(出典:就業規則p.23)」と正確に回答するチャットボット。

  1. 1社内規定・マニュアルのPDFをナレッジに登録(前項STEP 3参照)
  2. 2「アプリを作成」→「チャットbot」を選択
  3. 3「ナレッジを追加」で登録したドキュメントを選択
  4. 4システムプロンプトに「あなたは○○社の社内規定に詳しいアシスタントです。提供された文書のみに基づいて回答してください。文書に記載がない場合は「社内規定に記載がありません」と答えてください。」と入力
  5. 5「公開」→「埋め込む」でURLを取得し社内ポータルやSlackに共有

4. Dify活用の実践Tips

🔍

検索精度を上げるコツ

  • チャンクサイズは500〜800文字が標準
  • 目次・索引ページは除外する
  • Top-K(返却件数)は3〜5件が適切
  • Reranking(再ランキング)を有効化する

ワークフロー活用例

  • メール受信→分類→担当者振り分け
  • 問い合わせ→FAQチェック→エスカレーション
  • データ入力→バリデーション→DB登録
  • 議事録PDF→要約→Slack送信
🔌

外部連携のポイント

  • HTTPリクエストブロックで社内APIと連携可能
  • Google検索ツールを追加してリアルタイム情報取得
  • Slackボット統合でチャット内から利用
  • Webhook経由でn8n・Zapierとも連携できる
🔒

セキュリティ設定

  • APIキーは環境変数で管理する
  • Sensitive Mode設定で会話ログを残さない
  • セルフホスト版はDockerでオンプレ運用
  • ユーザー認証はSSO連携が推奨

5. MANA Studio:自然言語でエージェントを作る

MANA Studioは「自然言語でAIエージェントを定義する」という革新的なアプローチを採用した国産プラットフォームです。フロー図を描くのではなく、「あなたはXX業務を担当するエージェントです。Yのときは○○し、Zのときは△△してください」という日本語の指示文だけでエージェントの振る舞いを定義できます。

🌟 MANA Studioならではの特徴

自然言語エージェント定義

フローチャートやコードなしに、日本語の指示文だけでエージェントの判断基準・行動ルール・トーン・制約を設定できます。人材採用時の「職務記述書」のような感覚でエージェントを定義できるのが特徴です。

マルチモーダル対応

テキストだけでなく、画像・PDFを組み合わせたタスクにも対応。見積書の画像を読み込んで情報抽出するエージェントなども構築可能です。

ヒューマン・イン・ザ・ループ

重要な判断は人間の確認を挟む「承認フロー」を簡単に設定できます。全自動化はリスクが高い業務でも、AIによる下処理+人間の最終判断という運用が可能です。

国内データセンター・コンプライアンス

データは国内のサーバーに保管され、医療・金融・法律など厳格なコンプライアンスが求められる業界でも利用しやすい設計です。

6. MANA Studioの実践例:営業支援エージェント

MANA Studioで「商談後フォローアップメール生成エージェント」を構築する例を紹介します。通常30〜40分かかる商談後メール作成を5分以内に短縮できます。

📝 エージェント定義の例(指示文イメージ)

あなたは営業サポートエージェントです。


【役割】

商談後のフォローアップメールを作成します。


【入力情報の処理】

- 相手の会社名・担当者名・役職を必ず使用

- 商談内容から主要な関心事・課題を抽出

- 次のアクション(提案書送付・デモ設定など)を明記


【トーン・スタイル】

- 丁寧で温かみのあるビジネス敬語

- 400文字以内に収める

- 箇条書きは使わず、自然な文章で

⏱️

作業時間

30〜40分

3〜5分

📧

メール品質

担当者次第でばらつき

一定品質で統一

📈

月間削減時間

商談20件の場合

約10時間削減

7. DifyとMANA Studio、どちらを選ぶべきか

Difyを選ぶ場合

  • エンジニアかIT知識のある人材がいる
  • コストを最小化したい(無料枠やセルフホストを活用)
  • データを社外に出したくない(セルフホストでオンプレ運用)
  • 複雑なRAGワークフローや外部API連携が必要
  • 多彩なLLMを使い分けたい

MANA Studioを選ぶ場合

  • IT非専門部門が主体でノーコード必須
  • 日本語UIとサポートが絶対条件
  • 医療・金融・法律などコンプライアンスが厳しい業界
  • 国内データセンターへのデータ保管が必要
  • 早期に業務部門が自立して運用できるようにしたい

※ 迷う場合は、まずDifyのクラウド無料版でPoCを実施し、本番化の段階でMANA Studioへの移行やDifyセルフホストを検討するハイブリッドアプローチも有効です。

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